1.隔離や自宅待機により行動制限をされている方々へ
陽性になった方や濃厚接触者となったことで生じる隔離や自宅待機により、行動が制限される場合があります。そのような時には、気持ちが落ち着かなくなることがあります。
けれども、これらの反応は「非日常的な出来事による自然な反応」です。
このようなときには、自分自身を十分にいたわる必要があります。
以下のようなことをおすすめします。
逆に、避けたほうがいいことは以下のようなことです。
以下が参考にした資料です。「日本赤十字社 感染流行期にこころの健康を保つために」
2.隔離が解除になった方へ
入院や療養での隔離のご経験は大きなストレスでしたね。
まずは、大変なご経験をされたご自身をねぎらってください。
新型コロナウイルス感染症をご経験されると、隔離が解除になった後も不安が続いたり、こころが落ち着かない状態が続くことがあります。 これも、大きなストレスを経験された後の自然な反応です。
以下のようなストレスがあるといわれています。
このようなストレスが生じることは自然な反応ではありますが、大変な経験をしたご自身をいたわることが大切です。
以前のようなこころとからだの状態や生活習慣に戻るには時間がかかることもあります。
非日常な経験から回復するためには、少しずつ日常を取り戻すことが大切です。
<回復のためのヒント>
1.セルフケアを大事にする
悲しい、誰にも会いたくないと思う、気分が落ち込むといった感情の変化は、ネガティブな体験が多くなると引き起こされます。逆にポジティブな体験は、気持ちを前向きにします。
- 以前好きだったこと、楽しかったことは何でしょうか?
- リラックスできることは何でしょうか?
- できそうなことから生活に取り入れてみましょう。
2.人とのつながりを大切にする
感染したことや隔離によって、大事な人たちと引き離されたり、人間関係が変化して孤立してしまうことがあります。差別・中傷の不安から自分から周囲の人と距離をとってしまうこともあるかもしれません。そんなときでも、理解してくれる誰かとつながっていることはとても大切です。
- 自分の体験や気持ちを話せる人は誰ですか?
- 役立つアドバイスをくれる人は誰ですか?
- 問題を解決することを手伝ってくれる人は誰ですか?
対面で話すのが難しい場合、電話やSNSなども活用してみましょう。
3.考え方を切り替えてバランスをとる
自分が感染したことにより、周囲に及ぼした影響に圧倒されたり、罪悪感に苦しむこともあるかもしれません。「自分のせいで周りに迷惑をかけた」という考えで自分を責めてしまうと苦しい気持ちを引き起こします。それが行動を制限させることにつながってしまうこともあるかもしれません。
そこで、自分を苦しくさせる考えを、違った視点でみてみましょう。
考え方の例:
- 「感染対策をしていても感染することはある。」
- 「今は誰が感染しても不思議ではない状況だ。」
- 「偏見の目で見る人ばかりではない。理解してねぎらってくれる人もいる。」
けれども、一人で考え方を切り替えるのはなかなか難しい場合もあります。
その場合は、誰かと話すことによって新しい視点が生まれるかもしれません。
身近な人で話せる人に相談したり、相談窓口を活用してもいいかもしれません。
一人で抱え込まず、誰かに相談してみてください。
4.専門家に相談する
もし、「眠れない」「不安で落ち着かない」などのこころのつらさが長引いたり、生活に支障が出るようであれば、こころの専門家に相談したり、こころのクリニックを受診することも必要です。
☞ 厚生労働省 新型コロナウイルス感染症に係る心のケアに関する自治体相談窓口一覧 ☞ 厚生労働省 「こころの耳」ポータルサイト こころの相談窓口 社会経済的な問題や周囲の偏見・差別に対して活用できそうなサイトの情報です。 ☞ 内閣官房 新型コロナウイルス感染症に伴う各種支援のご案内 ☞ 法務省 人権相談窓口 新型コロナウイルス感染症に関連して 不当な差別や偏見をなくしましょう *各都道府県にも人権相談窓口が設置されているところもあります。HPをご覧ください。