R4:死にたいと訴える職員への対応

自分なんていないほうがましだ、死んだ方がましだと話されたら

もし、職員から「自分なんていないほうがましだ」「死んだほうがましだ」と話されたら、それは、その方は「死にたいくらいにつらい気持ちです」と言いたい状況です。
そういう時には、まずなによりも、その話を聞いた自分自身の気持ちを落ち着けて状況を見渡してください。もしも、相手が冷静さを失った様子で話している場合には、気持ちが落ち着くようにサポートすることが必要です。

相手に“死にたいなんて言わないように”と叱責したりせずに、相手が抱いている心配事が何かあるのではないかと考えながら、まずはそばにいてください。

次に、話を聞いたり話をしたりできる様子であれば、「それくらい辛いことがあったのですね」と伝えます。話したいと思っていてくれるならその辛い気持ちのきっかけを聞くことができると伝えます。
一方で、話を聞いたり話をしたりできる状況にない場合(頭の中で何らかの考えが巡っている様子であるなど)には、心と体の安全を優先します。周囲に人がいて辛い場合には部屋を変えたり、誰かに批判され続けているような感覚がするときにはそばに居続けることが心理的な安全を守ることになります。

少し時間をかけてそばにいると、その人に必要なことが感じ取れたり聞き取れたりすることがあります。例えば、水を飲むことや、毛布をまとうこと、自分の頭の中のことを話すことなど、その人がしたいことを支えることができます。

そのうえで、その人にとって必要そうなことについて話せるようになったら、その人が頼りにしたい人や必要にしているもの・ことについて話したり提案したりしてください。
特に、その人にとって助けになる人を頭に浮かべてもらう事が重要です。

サイコロジカル・ファ-ストエイド実施の手引き第2版
(兵庫県こころのケアセンター)

なお、その職員が、ストレスや負担に気づいてもなおやりがいがないと話している場合には、思いもよらないことが関係している場合があります。その方の身近な人や信頼できる人、あるいは下記でご紹介している相談窓口もご活用ください。

利用できる相談窓口